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外国人の部屋探し — 入居を断られない準備と初期費用の話
「外国人お断り」に負けない。知識が、あなたの部屋を見つけます
📖 8分で読める📅 2026-08-03
「この物件、外国人の方はちょっと……」と、5件続けて断られました。
ネパール・カトマンズ出身のサンジヴさん(28歳)が、会社の寮を出て自分の部屋を探し始めたのは2024年の春でした。日本で3年働き、貯金もあり、安定した仕事もある。それなのに、不動産屋を回るたびに同じ言葉を聞きました。
「大家さんが外国人はちょっと、と……」「日本語の書類が書けますか?」「保証人はいますか?」
サンジヴさんは落ち込みました。自分の何が問題なのか。家賃を払う力はあるのに、なぜ。
でも、5件目の不動産屋で、若い担当者がこう言いました。「外国人歓迎の物件もありますよ。それと、保証会社を使えば保証人がいなくても大丈夫です。準備するものを一緒に揃えましょう。」
その日から、サンジヴさんの部屋探しは変わりました。問題は「外国人だから」ではなく、「準備の仕方」と「探し方」を知らなかっただけでした。3週間後、彼は駅から徒歩8分の1Kに引っ越しました。
部屋探しで断られないために、知っておくべきことがあります。以下のチェックリストで準備してください。
日本の賃貸契約には、外国人がつまずきやすいポイントがいくつかあります。でも、それぞれに対策があります。「断られにくくなる準備」と「初期費用の目安」を、順番に確認していきましょう。
01.「保証会社」を使えば保証人がいなくても借りられる
日本の賃貸契約では昔「連帯保証人(家賃を肩代わりする人)」が必要でしたが、今は**家賃保証会社**を使うのが主流です。保証会社に保証料(家賃の0.5〜1ヶ月分程度+年間更新料)を払えば、保証人がいなくても契約できます。外国人対応の保証会社も増えています。「保証人がいない」という理由だけで諦める必要はありません。不動産屋に「保証会社利用で探したい」と伝えましょう。
02.初期費用は「家賃の4〜6ヶ月分」を見込んでおく
入居時にまとまったお金が必要です。内訳の目安:**敷金**(家賃1〜2ヶ月・退去時に原状回復費を引いて返金)、**礼金**(家賃0〜2ヶ月・大家への謝礼・返金なし)、**仲介手数料**(家賃0.5〜1ヶ月+税)、**前家賃**(入居月の家賃)、**保証会社料**、**火災保険**(2年で約2万円)、**鍵交換**(約1.5〜2万円)。家賃6万円なら初期費用はおよそ24〜36万円。「敷金礼金ゼロ」物件なら抑えられますが、退去時費用に注意してください。
03.「外国人歓迎」「外国籍相談可」の物件を狙う
すべての大家が外国人を断るわけではありません。「外国人歓迎」「外国籍の方ご相談ください」と明記した物件があります。UR賃貸住宅(独立行政法人の公的賃貸)は礼金・仲介手数料・保証人が不要で、外国人も借りやすいことで知られています。また、外国人専門・多言語対応の不動産会社(イチイ、グッドルームなど)も増えています。「外国人OK」で探すと、断られる回数が大きく減ります。
04.在留カード・収入証明・印鑑を準備しておく
契約時によく求められる書類:**在留カード**(表裏のコピー)、**パスポート**、**収入証明**(源泉徴収票・給与明細・在職証明書)、**印鑑**(銀行印・認印。サインで可の場合もある)、**緊急連絡先**(日本にいる知人・会社など)、**銀行口座**(家賃引き落とし用)。在留期間が短いと審査で不利になることがあるので、更新直後など期間に余裕があるタイミングが有利です。書類を先に揃えておくと、不動産屋に「準備ができている人」と見られ、話がスムーズになります。
05.入居後の「ゴミ出しルール」と「騒音」に最初から気をつける
日本の賃貸トラブルで多いのが、ゴミの分別・出す曜日と、夜間の生活音です。これは大家が外国人入居を渋る理由の一つでもあります。逆に言えば、ここをきちんと守る人は次の更新もスムーズで、大家からの信頼も得られます。入居時に自治体のゴミ分別ルール(多くは多言語版あり)を確認し、夜は友人を大勢呼ばないなど、最初から気をつけると安心して住み続けられます。
06.退去時の「原状回復」費用のルールを知っておく
退去時、敷金から「原状回復費用」が引かれます。ただし、**普通に住んでいて生じた経年劣化(日焼け・家具のへこみ等)は借主負担ではない**のが原則です(国土交通省のガイドライン)。タバコのヤニ汚れや、故意・不注意による破損は借主負担になります。退去時に高額な請求をされたら、その内訳を確認し、納得できなければ消費者ホットライン188(最寄りの消費生活相談窓口につながります)に相談できます。入居時に部屋の傷を写真で記録しておくと、退去時のトラブルを防げます。
サンジヴさんは在留カードと源泉徴収票を準備し、「外国人歓迎」物件を保証会社利用で契約しました。初期費用は家賃の約5ヶ月分。今は自分の部屋で落ち着いて暮らしています。「断られたのは自分のせいじゃなかった。準備と探し方だった」と話してくれました。部屋探しや契約トラブルで困ったときは、お住まいの自治体の外国人相談窓口や、消費者ホットライン188(最寄りの消費生活相談窓口につながります)に相談できます。