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地震・台風への備え — 外国人が日本で生き延びるために

「そのとき」は突然来ます。今日できる準備と、頼れる情報源

📖 8分で読める📅 2026-09-14
地震・台風への備え — 外国人が日本で生き延びるために

初めて大きな地震を経験した夜、何が起きているのか、どこへ逃げればいいのか、まったくわかりませんでした。

ベトナム・ハイフォン出身のフォンさん(27歳)が日本で初めて震度5の地震を経験したのは、来日半年後の夜中でした。突然、部屋が大きく揺れ、棚から物が落ち、スマホから聞いたことのない大きな警報音が鳴り響きました。

母国に地震はほとんどありませんでした。フォンさんは何が起きているのか理解できず、ただ布団にしがみついていました。揺れが収まった後も、「また来るのか」「外に逃げるべきか」「この建物は大丈夫か」——何もわからず、怖くて一睡もできませんでした。

翌日、職場の人に聞くと、こう言われました。「あの音は緊急地震速報だよ。それと、日本には外国人向けの防災アプリや、多言語の情報があるんだ。一緒に設定しよう。」

日本は地震・台風・大雨が多い国です。でも、正しい知識と準備があれば、怖さは大きく減ります。そして、外国人向けの防災情報は、思っているよりずっと充実しています。

「そのとき」に慌てないために。今日からできる備えを、チェックリストにまとめました。

災害は防げませんが、備えはできます。「事前の準備」「揺れた・警報が出たときの行動」「頼れる情報源」を、順番に確認しておきましょう。母国に地震が少ない人ほど、知っておく価値があります。

01.多言語の防災アプリを今すぐ入れる(Safety tips)
観光庁監修の「Safety tips」は、緊急地震速報・津波警報・気象警報などを多言語(英語・中国語・韓国語・ベトナム語など)でスマホに通知してくれる無料アプリです。日本語がわからなくても、災害情報をリアルタイムで受け取れます。また、自治体やNHK WORLDの防災情報、「NHKニュース・防災」アプリも役立ちます。地震が起きてから探すのではなく、今日のうちに入れておいてください。
02.「緊急地震速報」の音を知っておく
スマホから突然鳴る独特な警報音(「キュインキュイン」という音)が「緊急地震速報」です。これは強い揺れが来る数秒〜数十秒前に鳴ります。この音が鳴ったら、すぐに「頭を守る」「火を消す」「ドアを開けて出口を確保する」行動をとってください。初めて聞くと驚きますが、これは「身を守る時間をくれる合図」だと覚えておきましょう。
03.地震が来たら「まず身を守る」。あわてて外に出ない
強い揺れを感じたら、まず「丈夫な机の下に隠れて頭を守る」のが基本です。あわてて外に飛び出すと、落下物(看板・ガラス・瓦)でけがをする危険があります。揺れが収まってから、火の元を確認し、ドアや窓を開けて避難経路を確保します。エレベーターは使わず階段で。料理中なら、揺れが収まってからガスを止めてください(最近のコンロは自動で止まるものも多い)。
04.「避難所」の場所を、今のうちに確認しておく
自分の住む地域の「避難所」(学校・公民館など)がどこかを、今のうちに調べておきましょう。市区町村のウェブサイトや、自治体が配る「ハザードマップ」(多言語版あり)で確認できます。「Safety tips」アプリにも避難所マップ機能があります。いざというとき、どこへ逃げればいいかを知っているだけで、行動が大きく変わります。家族や友人とも、集合場所を決めておくと安心です。
05.最低3日分の備え(水・食料・モバイルバッテリー)
災害で電気・水道・物流が止まることがあります。最低3日分(できれば1週間)の備えをしておきましょう。①水(1人1日3リットル)、②保存できる食料(カップ麺・缶詰・レトルト・お菓子)、③モバイルバッテリー(情報収集と連絡の生命線)、④懐中電灯、⑤常備薬・在留カードのコピー。特にスマホの充電手段は、安否確認・情報収集に欠かせません。
06.台風・大雨は「早めの行動」。警戒レベルを知る
地震と違い、台風や大雨は事前に予報が出ます。気象情報で「警戒レベル」が発表されます。レベル3で高齢者等は避難開始、レベル4で全員避難、レベル5は「すでに災害発生・命を守る最善の行動を」という意味です。レベル4までに安全な場所へ移動してください。川や山の近く、低い土地に住んでいる人は特に注意。「まだ大丈夫」と思わず、早めに動くのが鉄則です。
07.家族・会社への「安否連絡」の方法を決めておく
災害時は電話がつながりにくくなります。①「災害用伝言ダイヤル(171)」や「災害用伝言板(web171)」、②LINEなどのメッセージアプリ(電話より通じやすい)、③SNSでの無事の発信、を覚えておきましょう。母国の家族にも「無事なら〇〇で連絡する」と事前に伝えておくと、お互いの不安が減ります。会社にも、災害時の連絡方法・出社の判断基準を確認しておくとよいでしょう。
フォンさんは翌日のうちにSafety tipsを入れ、避難所を確認し、水とモバイルバッテリーを買いました。その後も地震は何度かありましたが、「何をすればいいか」がわかっているだけで、怖さは大きく減ったそうです。「知らないことが一番怖かった。準備したら、落ち着いて行動できるようになった」と話してくれました。災害情報や避難について不安があれば、お住まいの自治体の外国人相談窓口や国際交流協会に相談できます。

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