💗 QOL・メンタル
日本の病院のかかり方 — 体調を崩したとき、どこへ行く?
言葉が不安でも大丈夫。受診の流れと医療通訳を知っておく
📖 7分で読める📅 2026-08-27
高熱が出た夜、どこに電話すればいいのかも、何科に行けばいいのかも、わかりませんでした。
ベトナム・フエ出身のミンさん(24歳)が日本で初めて高熱を出したのは、来日4ヶ月目の深夜でした。体は震え、頭は割れるように痛い。でも、ミンさんはベッドの中で動けずにいました。
母国なら、どの病院に行けばいいか、誰に相談すればいいか、わかっていました。でも日本では、何もかもが違いました。病院は何時まで開いているのか。日本語でうまく症状を説明できるのか。お金はいくらかかるのか。保険は使えるのか。——わからないことが多すぎて、ミンさんは結局、その夜は市販の薬も飲まず、震えながら朝を待ちました。
翌朝、同じ寮のベトナム人の先輩に相談すると、こう言われました。「夜に困ったときは#7119に電話できるんだよ。それと、近くのクリニックは多言語のアプリで探せる。次からは一人で我慢しないで。」
知らなかっただけで、頼れる場所はたくさんありました。日本の医療は、外国人にも使えるように、少しずつ整ってきています。
体調を崩したとき、慌てないために。日本の病院のかかり方を、FAQ形式でまとめました。
日本の医療は、健康保険に入っていれば自己負担は原則3割です。問題は「どこに・どうやってかかるか」。症状の程度別に、行くべき場所と使える窓口を解説します。
❓ よくある質問
Q.どんな病院に行けばいいですか?「何科」がわかりません
A.最初は、家の近くの「クリニック(診療所)」に行くのがおすすめです。風邪・発熱・腹痛など軽い症状なら「内科」、ケガなら「整形外科」、皮膚なら「皮膚科」。迷ったら「内科」で大丈夫です。クリニックで「大きな病院で詳しく診てもらった方がいい」と判断されると、紹介状を書いてくれます。最初から大病院に行くと、紹介状なしの追加料金(7,000円以上)がかかることがあるので、まずはクリニックからが基本です。
Q.夜間や休日に具合が悪くなったら、どうすればいいですか?
A.「救急車を呼ぶほどではないけど不安」というときは、救急安心センター「#7119」に電話してください(対応地域あり)。看護師などが、今すぐ病院に行くべきか、明日でいいかをアドバイスしてくれます。子どもの場合は小児救急電話相談「#8000」もあります。本当に命に関わる緊急時(意識がない・呼吸が苦しい・大量出血など)は、迷わず119番で救急車を呼んでください。救急車は無料です。
A.方法があります。①「医療通訳」を導入している病院が増えています(電話通訳・タブレット通訳)。受診前に病院へ「◯◯語の通訳は使えますか」と聞いてみてください。②多言語の問診アプリや、症状を指させる「指さしシート」も役立ちます。③自治体の国際交流協会が医療通訳の派遣・電話相談をしている地域もあります。完璧な日本語でなくても、「熱」「痛い」「いつから」を伝えられれば大丈夫です。
A.必ず持っていくもの:①健康保険証(またはマイナ保険証)、②お金(初診は数千円が目安)、③お薬手帳(あれば)、④本人確認書類(在留カード等)。健康保険証を忘れると、いったん全額(10割)を払うことになります(後で払い戻しの手続きは可能)。初めての病院では「初診」の問診票を書きます。症状・いつから・アレルギー・飲んでいる薬を書く欄があります。
A.健康保険に入っていれば、医療費の自己負担は原則3割です。風邪での受診なら、初診+薬で2,000〜4,000円程度が目安。もし入院や手術で高額になっても「高額療養費制度」があり、1ヶ月の自己負担には上限があります(所得により異なります)。「限度額適用認定証」やマイナ保険証を使えば、窓口での支払いを最初から上限額までに抑えられます。お金が心配で受診をためらわないでください。
A.病院・クリニックで診察を受けると「処方箋」をもらいます。それを病院の近くにある「調剤薬局」に持っていくと、薬を出してもらえます(院内で薬を渡す病院もあります)。薬局でも健康保険証を見せます。市販の薬(ドラッグストアで買える薬)で対応できる軽い症状もありますが、症状が続く・ひどい場合は必ず病院で診てもらってください。
🤝 相談先リスト(無料・多言語・匿名OK)
救急安心センター #7119
夜間・休日に「病院に行くべきか」迷ったとき、看護師等に電話相談できます(対応地域あり)。緊急時は119番。
🌐 地域により多言語対応・通訳導入あり ⏰ 地域により24時間・無料(通話料別)
📞 #7119
AMDA国際医療情報センター
医療に関する相談や、多言語対応の医療機関の案内を受けられます。電話で医療通訳の相談も可能。
🌐 英語・中国語・タイ語・スペイン語・ポルトガル語など ⏰ 平日 10:00〜16:00(言語により異なる)
📝 ウェブで相談する →📞 03-6233-9266