払い続けた年金保険料の一部が戻ってくる
「帰国して2年後、41万3,000円が銀行口座に振り込まれた」
ベトナム・ホーチミン出身のハさん(28歳)が、その通知を受け取ったのは、帰国して23ヶ月が経った2023年10月のことでした。
泣いたのは、嬉しさからだけではありませんでした。「もっと早く知っていれば、もっと戻ってきた」と思ったからです。
日本にいた6年間、毎月の給与から「厚生年金保険料 18,300円」が引かれていました。月18,300円。12ヶ月で219,600円。6年間で約130万円。「老後の年金のために払うものだ」と、なんとなく理解していました。でも「この先ずっと日本に住まないなら、このお金はどうなるんだろう」とは、考えたことがありませんでした。
帰国前日、職場の日本人の先輩がこっそり教えてくれました。「脱退一時金、知ってる?帰国後に申請すれば、払った年金の一部が返ってくる制度があるよ。でも期限があるから、早めに動いた方がいい。」
その夜、ハさんは寮の布団の中でスマートフォンで検索しました。日本年金機構の公式サイト。英語の説明ページ。申請書のDLリンク。
ページを読むほどに、焦りが来ました。「なんで今まで誰も教えてくれなかったんだろう。」
脱退一時金とは、日本の国民年金または厚生年金に加入していた外国人が、帰国後に申請することで、払い込んだ保険料の一部を一括で受け取れる制度です。
3つのポイントを先に覚えてください。
**1. 申請しなければ、ゼロです。** 何もしなければ、払い込んだ保険料はそのまま残ります。外国人が帰国したからといって、自動的に返還されることはありません。
**2. 期限は帰国後2年以内です。** 2年を過ぎると、申請する権利が失われます。「あとで」は禁物です。
**3. 金額は加入期間によって変わります。** 6ヶ月加入で約5〜7万円、1年で約10〜14万円、3年で約30〜45万円、6年のハさんのケースでは40万円超でした。
以下のチェックリストで、申請条件と準備するものを確認してください。