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🤝 職場の「謎」

仕事でミスをしたとき — 正しいリカバリーの順番

隠すのが一番まずい。日本の職場での「立て直し方」

📖 7分で読める📅 2026-09-10
仕事でミスをしたとき — 正しいリカバリーの順番

ミスに気づいた瞬間、頭が真っ白になりました。「怒られる」「評価が下がる」——隠したい気持ちが、先に来ました。

ミャンマー・マンダレー出身のテッさん(25歳)は、部品メーカーで働き始めて4ヶ月目、出荷する製品の数量を間違えて伝票に記入してしまいました。気づいたのは、もう退勤しようとしていた夕方でした。

「明日の朝、こっそり直せばバレないかもしれない」——テッさんは一瞬、そう考えました。日本語で経緯を説明する自信もなく、何より上司の怖い顔を見たくありませんでした。

でも、結局言い出せないまま帰宅し、その夜は眠れませんでした。スマホを見るたびに胃が痛くなりました。

翌朝、思い切って上司に伝えると、意外なことが起きました。上司は怒るどころか、「よく報告してくれた。すぐ対応しよう」と言ったのです。間違った伝票はまだ処理されておらず、朝のうちに直せば出荷に影響はありませんでした。もし黙っていたら、間違った数量のまま出荷され、取引先に迷惑をかけ、大きな問題になっていたところでした。

テッさんは学びました。日本の職場で評価を落とすのは「ミスをすること」ではなく「ミスを隠すこと」だと。

ミスは、誰でもします。大切なのは、その後の「リカバリーの順番」です。以下のチェックリストで確認してください。

日本の職場では、ミスそのものより「ミスの後の対応」が見られています。正しい順番で動けば、ミスはむしろ信頼を得るチャンスにもなります。上から順番に実行してください。

01.まず「すぐ報告する」。隠す・後回しが最悪
ミスに気づいたら、できるだけ早く上司や関係者に報告してください。日本の職場で最も評価を下げるのは、ミスを「隠す」「黙っている」「後で直そうとする」ことです。早く報告すれば、被害が小さいうちに対処できます。「報連相」の記事でも触れたとおり、悪いニュースほど早く伝えるのが鉄則です。報告が遅れるほど、問題は大きくなります。
02.報告は「事実→影響→対策案」の順で簡潔に
報告するときは、感情やいいわけより、事実を先に伝えます。①何が起きたか(事実)、②どんな影響がありそうか、③自分はどう対処しようと考えているか(対策案)、の順です。例:「〇〇の数量を間違えて入力しました。まだ出荷前なので、今すぐ修正すれば影響はないと思います。すぐ直してよいでしょうか」。自分で考えた対策を一つ添えると、「ただ謝るだけ」より評価されます。
03.謝罪は「短く・誠実に」。長すぎる言いわけは逆効果
「申し訳ございません」と素直に謝ることは大切ですが、長々と言いわけを続けるのは逆効果です。日本では「すみませんでした。以後気をつけます」と短く誠実に伝え、すぐ対応に移る方が好印象です。「でも」「だって」で始まる言いわけは、状況を悪化させます。まず謝り、原因の説明は聞かれてから簡潔に答えましょう。
04.指示を仰ぎ、勝手な判断で動かない
ミスのリカバリーは、自分一人で勝手に処理しようとせず、上司の指示を仰ぐのが安全です。「どう対応すればよいですか」と聞き、指示に従って動きます。良かれと思って勝手に直した結果、別の問題を生むこともあります。特に、お客さまや取引先が関わる場合、対応を間違えると会社全体の信用に関わるため、必ず確認してから動いてください。
05.同じミスを繰り返さない「再発防止」を考える
ミスの後、「なぜ起きたか」「どうすれば防げるか」を自分なりに考えておきましょう。例:「ダブルチェックの習慣をつける」「メモを取る」「不明点はその場で確認する」。次に同じ状況になったとき、改善した行動を見せれば、「同じミスを繰り返さない人」として信頼が回復します。ミスは、再発防止までできて初めて「リカバリー完了」です。
06.日本語に自信がなくても、ミスの報告だけは必ず声に出す
「うまく説明できないから」と報告をためらうのが、一番危険です。完璧な日本語でなくて構いません。「すみません、ミスをしました。〇〇を間違えました」だけでも伝わります。言葉が足りない部分は、メモや図、翻訳アプリで補えます。大切なのは「隠さず、すぐ伝える」こと。それさえできれば、日本語の上手下手は問題になりません。
テッさんはその後、ミスを報告することを怖がらなくなりました。半年後には、後輩が同じように落ち込んでいるとき「すぐ報告すれば大丈夫。俺もそうだった」と声をかける側になりました。「隠さないことが、こんなに大事だとは思わなかった」と話してくれました。ミスは誰にでもあります。大切なのは、その後どう動くかです。

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