知らなかっただけで、お金は戻ってくる
「7万円、捨てていました。でも、わたしは悪くありませんでした。」
インドネシア・ジャカルタ出身のデウィさん(25歳)は、帰国してから2年後に、日本でいっしょに働いていた先輩からLINEが来るまで、「確定申告」という言葉を聞いたことさえありませんでした。
2022年から2024年の2年間、愛知の自動車部品工場で働きました。給与から毎月「所得税」として引かれているお金がありました。「税金というのは払うものだ」と思っていました。疑問すら持ちませんでした。
帰国後、先輩からLINEが来ました。「確定申告した?」
「確定申告って何ですか」と返しました。
「払いすぎた税金が戻ってくる手続きだよ。デウィの年収だったら、けっこう戻ってくるはず。期限は帰国から——」
デウィさんの申告可能な期限は、その会話の3ヶ月前に過ぎていました。戻ってくるはずだった7万円以上が、永遠に戻らなくなっていました。
デウィさんは悪くありません。誰も教えてくれなかっただけです。
確定申告——これは、実は日本人の多くも正確に理解していない制度です。日本の会社員(サラリーマン)のほとんどは、毎年12月に職場で「年末調整」という手続きが自動的に行われるため、自分で確定申告をしたことがありません。そのため「確定申告はフリーランスがやるもの」というイメージが広がっています。
でも、それは正確ではありません。
年の途中で退職した人・医療費が多かった人・複数の職場で働いた人——これらは確定申告をすることで税金の一部が戻ってくる可能性があります。外国人でも、日本国内で所得があれば申告できます。
そして今は、オンライン(e-Tax)で自宅から完結します。税務署に行く必要はありません。入力画面の案内に従って進めるだけで申告書が完成します。「むずかしい」のは手続きではなく、知っているかどうかの差です。
以下のチェックリストに当てはまる項目があれば、あなたにも税金が戻ってくる可能性があります。