📑 在留資格・法律
特定技能1号とは — 分野・試験・技能実習との違い
ネットの古い情報に惑わされない、2026年最新版ガイド
📖 8分で読める📅 2026-07-09
「特定技能って、結局なんなの?調べるたびに違うことが書いてある。」
フィリピン・ダバオ出身のマリアさん(24歳)は、日本で介護の仕事をしたいと考えています。2026年の春、SNSと検索で情報を集め始めました。
ある記事には「対象は14分野」と書いてあります。別の記事には「16分野」。最近の動画では「19分野に増えた」と言っています。試験についても「JLPTのN4が必要」「いや、JFT-Basicというテストでいい」「技能実習を終えていれば試験はいらない」——どれが本当なのか、わからなくなりました。
送り出しのエージェントに聞くと、「うちに任せれば大丈夫」とだけ言われました。でも、マリアさんは同郷の先輩から「制度を知らないまま任せて、高い手数料を払わされた」という話を聞いたことがあります。制度を自分で理解していないと、悪い業者を見分けることもできません。
実は、マリアさんが混乱したのには理由があります。特定技能は2019年に始まった比較的新しい制度で、対象分野がたびたび拡大されてきました。古い記事ほど、古い数字がそのまま残っているのです。
この記事では、2026年6月時点の最新ルールを、出入国在留管理庁の公式情報にもとづいてFAQ形式で整理しました。これから日本で働きたい人も、いま技能実習中の人も、まずここから確認してください。
特定技能は「人手不足の分野で、即戦力として働く外国人」のための在留資格です。1号と2号があり、この記事では入口になる1号を中心に解説します。
❓ よくある質問
A.日本の人手不足が深刻な特定の産業分野で、「相当程度の知識または経験」を持つ即戦力として働ける在留資格です(2019年開始)。技能実習と違って最初から「働くこと」が目的の資格で、給料は「同じ仕事をする日本人と同等以上」であることが法令上の雇用契約の条件になっています。残業代・社会保険・有給休暇も、日本人と同じ労働法のルールが全面的に適用されます。
Q.どの分野で働けますか?「19分野」と「16分野」、どちらが正しいのですか?
A.どちらも正しい、が答えです。制度上の対象は19分野です(2026年1月に物流倉庫・リネンサプライ・資源循環の3分野が追加されました)。ただしこの新しい3分野は技能試験の準備中で、実際に働き始められるのは2027年頃の見込みです。つまり2026年6月時点で実際に就労できるのは16分野:介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、自動車運送業、鉄道、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、林業、木材産業です。
A.ルートは2つあります。【ルート1:試験】働きたい分野の技能評価試験に合格+日本語試験(JLPT N4以上、またはJFT-Basic=国際交流基金日本語基礎テスト)に合格する。介護分野は追加で「介護日本語評価試験」もあります。試験は日本国内だけでなく、フィリピン・ベトナム・インドネシア・ネパールなど海外でも実施されています。【ルート2:技能実習から】次の質問で説明します。
Q.技能実習を終えた人は、試験なしで移行できるって本当ですか?
A.条件つきで本当です。技能実習2号を「良好に修了」した人(計画どおり2年10ヶ月以上実習した人)は、日本語試験が分野を問わず免除されます。技能試験は、実習した職種と関連のある分野に進む場合に免除されます。実習と関係のない分野に移る場合は、その分野の技能試験だけ受験が必要です。具体的な申請手順・必要書類・スケジュールは「技能実習→特定技能への切り替え方法」の記事で詳しく解説しています。
A.できます。これが技能実習との大きな違いです。同じ業務区分の中なら、会社を変わることができます(別の分野に移りたい場合は、その分野の技能試験合格が必要です)。ただし重要な注意点があります——特定技能では、転職して勤務先が変わると「在留資格変更許可申請」を入管に出す必要があり、許可が出るまで新しい会社で働き始められません。手続きに1〜2ヶ月かかることもあるため、転職するときは空白期間の生活費まで計画してから動いてください。
A.特定技能1号は通算で上限5年です。家族の帯同は基本的に認められていません。ただし、その先があります——熟練した技能の試験に合格して特定技能2号(現在11分野が対象)に移行すると、在留期間の更新回数に制限がなくなり、要件を満たせば配偶者と子どもを呼ぶことができ、永住許可申請への道も開けます。介護分野は2号の対象外ですが、代わりに介護福祉士の資格を取って在留資格「介護」に移行する別ルートがあります。5年で終わりの資格ではありません。
Q.日本での生活が不安です。会社からのサポートはありますか?
A.特定技能1号には、受け入れ会社(または会社から委託された登録支援機関)による支援が法律で義務付けられています。内容は10項目:①事前ガイダンス、②空港への送迎、③住居確保・生活契約の支援、④生活オリエンテーション、⑤役所手続きへの同行、⑥日本語学習機会の提供、⑦相談・苦情への対応、⑧日本人との交流促進、⑨会社都合で雇用が続けられない場合の転職支援、⑩定期面談。これらの支援費用を外国人本人に負担させることは認められていません。「支援が何もない」場合は、それ自体がルール違反のサインです。
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