📑 在留資格・法律
在留期間更新の準備 — 不許可を防ぐチェックリスト
「更新できると思っていた」が一番危ない。3ヶ月前から動く
📖 8分で読める📅 2026-08-06
更新は通って当たり前だと思っていました。だから、何も準備していませんでした。
中国・大連出身のワンさん(29歳)は、技術・人文知識・国際業務の在留資格で、東京のIT企業で働いていました。在留期限まであと1ヶ月。「いつも更新できているし、今回も大丈夫」と思っていました。
ところが、住民税の納税証明書を取りに行って、青ざめました。前の年、転職した時期に住民税の納付を1期分忘れていたのです。さらに、国民健康保険の切り替え時に、2ヶ月ほど未納の期間がありました。
行政書士に相談すると、こう言われました。「税金や保険料の未納は、更新審査でマイナスに見られます。今すぐ全部払って、納付の証明を揃えましょう。ギリギリですが、間に合わせましょう。」
ワンさんは慌てて未納分をすべて納め、書類を揃えて、期限の3日前に申請しました。結果は許可。でも、もし気づかなかったら——想像すると、今でも背筋が寒くなると言います。
在留期間の更新は、「自動」ではありません。審査されています。そして、落ちる人がいます。不許可にならないために、以下のチェックリストで早めに準備してください。
在留期間の更新は、出入国在留管理庁が「この人に引き続き在留を認めてよいか」を審査する手続きです。多くは許可されますが、準備不足や未納で不許可・追加書類を求められることがあります。期限の3ヶ月前から、上から順に確認してください。
01.在留期限の「3ヶ月前」から申請できる。早めに動く
在留期間更新許可申請は、在留期限の**おおむね3ヶ月前から**受け付けられます(在留期間が6ヶ月以上の場合)。期限ギリギリだと、書類の不備があったとき間に合わなくなります。3ヶ月前に動き始め、遅くとも1ヶ月前には申請するのが安全です。標準処理期間は2週間〜1ヶ月(年度替わりの3〜4月など混雑期はさらにかかることがあります)。
02.【最重要】住民税・年金・健康保険の未納がないか確認する
更新審査では、**税金や社会保険料をきちんと納めているか**が見られます。住民税・国民健康保険料・年金などの未納・長期滞納は、審査でマイナス評価(消極的要素)になります。納税証明書・課税証明書を市区町村役場で取り、未納があればすぐに納めてください。なお2027年6月からは、保険料の滞納者が納付指導に応じない場合、更新・変更を不許可にできる制度が始まる予定です。これからは「払っていること」がますます重要になります。
03.必要書類を集める(在留資格によって異なる)
就労系(技術・人文知識・国際業務など)の主な書類:①在留期間更新許可申請書、②写真1枚、③パスポート・在留カード(提示)、④**住民税の課税証明書・納税証明書**(1年分の所得と納税状況がわかるもの)、⑤所属機関の申告書。転職した場合や中小企業の場合は、在職証明書・労働条件通知書・会社の登記事項証明書・決算書類などが追加で必要になることがあります。大企業勤務だと書類が簡略化されます。必要書類は出入国在留管理庁の在留資格別ページで確認してください。
04.申告した「仕事の内容」と実際の業務が合っているか
在留資格は「認められた活動の範囲」で働くことが前提です。例えば技術・人文知識・国際業務で在留しているのに、許可された専門業務ではなく単純作業ばかりしている、といった「申告と実態のずれ」は、更新審査でマイナスになります。転職や部署異動で仕事の内容が変わった場合は、新しい仕事が今の在留資格で認められるか、申請前に確認してください。不安なら「就労資格証明書」を取得しておくと安心です。
05.在留中の「素行」に問題がないか振り返る
審査では「素行が善良であること」も見られます。交通違反を含む法律違反、オーバーステイ歴、届出義務(転職・引っ越し時の届出)を怠っていないかを振り返ってください。住所変更は14日以内に市区町村役場へ、勤務先の変更は14日以内に出入国在留管理庁へ届け出る義務があります。これらの届出を忘れていると、更新時に指摘されることがあります。
06.オンライン申請も使える。窓口より手数料が安い
在留期間更新は「在留申請オンラインシステム」からも申請できます。手数料は**窓口6,000円・オンライン5,500円**(2026年6月時点・収入印紙で納付)。2025年4月に4,000円から改定されました。オンラインなら入管の窓口に行く必要がなく、待ち時間もありません。ただしオンライン申請の場合、在留カード裏面に「申請中」の記載がされない点に注意してください。
07.審査が期限を過ぎても「特例期間」で在留できる
在留期限までに更新申請を済ませておけば、審査が期限内に終わらなくても、**在留期限の翌日から最長2ヶ月間(または許可が出るまでの早い方)**は、これまでの在留資格のまま在留・就労を続けられます(特例期間)。だから「期限までに申請を出す」ことが何より大切です。逆に、期限を過ぎてから申請すると、この特例は使えず、オーバーステイになるリスクがあります。
ワンさんはその後、毎年「在留期限の3ヶ月前」をカレンダーに登録し、税金と保険料の納付を欠かさないようにしました。次の更新は余裕を持って申請し、問題なく許可されました。「更新は当たり前じゃない、と知ってよかった」と話してくれました。更新手続きや不許可の不安があるときは、入管専門の行政書士や外国人在留支援センター(FRESC)に相談できます。