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特定技能2号を取得したスタッフは、在留期限なし・更新制で長期在留が可能になります。家族の帯同も認められ、永住権申請の要件も満たせるようになります。
企業にとっては、採用・育成にかけたコストを長期にわたって回収できる「中核人材」の誕生です。
しかし、2号取得後に離職してしまうケースが後を絶ちません。多くの場合、原因は「処遇が変わらないこと」にあります。在留資格が上がったのに給与も立場も変わらないなら、より良い条件の職場に移ることは合理的な選択です。
令和7年12月末時点で特定技能2号の在留者は7,955人(出入国在留管理庁、速報値)。制度開始から急増しており、今後さらに増える見込みです。「2号人材の定着」は、外国人雇用の新しい課題になっています。
特定技能2号の取得は、実質的に「管理・監督業務ができる水準」に達したことを意味します。にもかかわらず、在留資格が変わっても給与が変わらない企業では、不満が蓄積します。
法的には「同一の業務に従事する日本人と同等以上の処遇」が義務です。2号取得後も同義務は継続しますが、「同等」の基準を単純作業員と比較している企業では、市場水準を下回るケースがあります。
「2号を取った後はどうなるのか」を説明されていない外国人スタッフは多い。日本で長期的に働くビジョンが描けない場合、より待遇が明確な企業に移ります。
年功序列型の評価制度は、能力・成果をダイレクトに評価されることを期待する外国人スタッフにとって不満の原因になります。「頑張っても評価されない」と感じた優秀な人材ほど早期に離職します。
特定技能2号取得のタイミングで、処遇を見直す。資格が上がった瞬間に何も変わらなければ、本人は「評価されていない」と受け取る。
参考モデル
| ステージ | 在留資格 | 役職の目安 | 処遇のポイント |
|---|---|---|---|
| 入社〜1年 | 技能実習/育成就労 | スタッフ | 基本給+生活支援 |
| 1〜3年 | 特定技能1号取得後 | リーダー候補 | 基本給引上げ・資格手当 |
| 3〜5年 | 特定技能1号 | チームリーダー | リーダー手当・賞与対象化 |
| 5年以降 | 特定技能2号取得後 | 班長・副主任 | 日本人スタッフと同等の管理職処遇 |
外国人スタッフは「年功」より「成果・スキル」で評価されることを望む傾向があります。
評価制度で整えるべき項目:
評価結果は毎年1〜2回、本人にフィードバックする場を設けてください。フィードバックの機会がないと「評価されていない」という感覚になります。
入社時・1号取得時・2号取得時の3段階で、「この先どうなれるか」を口頭ではなく文書で渡す。
キャリアパスシートに盛り込む内容:
特定技能2号になると、永住申請や家族の帯同が可能になります。これをサポートすることが、最強の定着施策になります。
企業が支援できること:
建設分野で外国人技能者(特定技能含む)を雇用する場合、外国人技能者の処遇改善計画を建設キャリアアップシステム(CCUS)に提出する義務があります。
処遇改善計画に含める主な内容:
他分野では現在義務化されていませんが、今後の制度改正で同様の義務が拡大される可能性があります。建設以外でも、賃金引上げと資格取得支援の計画は今のうちに文書化しておく。
多くの外国人材が「この会社で続けたい」と感じる理由を調査すると、以下の共通点が見えます。
給与・処遇
職場環境
将来への見通し
特定技能2号まで育てたスタッフは、会社にとって最も価値の高い外国人材です。
採用・育成にかかったコストを考えれば、処遇改善・評価制度の整備に投資することは合理的です。2号取得後の定着率を上げることが、外国人雇用を長期的に成功させる最後のピースです。
2号取得の面談で昇給額と新しい役職名を本人に提示する。在留資格が変わった月に処遇が動く、その一点が定着率を左右する。