在留資格変更申請 企業が準備する書類チェックリスト
目次
在留資格変更申請は「書類の量」が最大の壁
特定技能1号への在留資格変更申請は、他の在留資格と比べて提出書類が多いことで知られています。特に初めて申請する企業は、書類の準備だけで数週間を要するケースもあります。
審査期間は、出入国在留管理庁が公表している標準処理期間で1〜2ヶ月です(混雑期は2〜3ヶ月以上かかる場合もあります)。在留期限の3ヶ月前から準備を開始することが目安です。
申請書類の全体構成
提出書類は大きく3つに分かれます。
- 申請人(外国人本人)に関する書類
- 所属機関(受入企業)に関する書類
- 分野別の追加書類(各分野の運用要領別冊で指定)
書類の組み合わせは、出入国在留管理庁が公表している「提出書類一覧表(第1表〜第3表)」で確認します。表紙・第1表・第2表・第3表(分野番号)の組み合わせで提出します。
✅ 申請人(外国人)側が準備する書類
全ルート共通
- 在留資格変更許可申請書(出入国在留管理庁様式)
- 顔写真(申請前3ヶ月以内・40mm×30mm・背景無地)
- パスポート・在留カード(持参・原本確認)
- 住民票(マイナンバー記載なし・3ヶ月以内発行)
- 住民税の課税証明書・納税証明書(直近年度)
- 国民健康保険被保険者証の写し(加入している場合)
- 国民年金保険料領収証書の写し(加入している場合)
- 健康診断書(胸部X線を含む・定められた様式あり)
試験合格ルートの場合(追加)
- 技能測定試験の合格証明書の写し
- JFT-Basic合格証明書(判定結果通知書)またはJLPT N4以上合格証明書の写し
- ※介護分野は別途「介護日本語評価試験合格証明書」も必要
技能実習2号良好修了ルートの場合(追加・試験代替)
- 技能実習修了証明書の写し(実習実施機関が発行)
- 技能検定3級等の合格証書または技能実習評価試験の専門級合格証書の写し
- ※同分野の場合のみ試験免除が適用される
✅ 所属機関(企業)側が準備する書類
全企業共通
- 特定技能所属機関概要書(様式あり・会社の概要を記載)
- 雇用条件書の写し(特定技能外国人用の様式・所定内月額賃金・業務内容等を記載)
- 1号特定技能外国人支援計画書(9項目の支援内容を記載) ※登録支援機関に全部委託する場合は「登録支援機関との契約に関する書類」に代替可能
- 登録支援機関との委託契約に関する説明書(委託する場合)
- 業務執行に関与する役員の住民票または役員に関する誓約書(参考様式第1-23号)
- 特定技能所属機関の誓約書(参考様式第1-24号)
法人の場合(一般企業)
- 法人履歴事項全部証明書(登記簿謄本・3ヶ月以内発行)
- 直近年度の決算書一式の写し(貸借対照表・損益計算書)
- 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表
- 社会保険料納付証明書または健康保険・厚生年金保険料の領収書の写し
- 労働保険料納付証明書(雇用保険・労災保険)
分野別の追加書類(例)
- 介護分野:介護保険法の指定事業所または医療法の許可病院であることの証明
- 建設分野:建設業許可証の写し・建設キャリアアップシステムへの登録証明
- 農業分野:農地法等の規定に基づく許可等を受けていることの証明
- ※各分野の詳細は出入国在留管理庁「特定の分野に係る要領別冊」で確認
書類準備を効率化する3つのポイント
ポイント1:「提出書類一覧表」を先に入手する
出入国在留管理庁のWebサイトから「特定技能1号に係る提出書類一覧表(確認表)」をダウンロードし、チェックしながら揃えます。表は分野別に異なるため、受入れ分野の表を使用してください。
公式URL:https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/specifiedskilledworker.html
ポイント2:有効期限がある書類は最後に取る
登記簿謄本・住民票など「発行から3ヶ月以内」の有効期限がある書類は、申請直前に取得するのが効率的です。先に取りすぎると期限切れになります。
ポイント3:上場企業・2年以上受入実績のある企業は簡素化あり
以下の要件を満たす場合、一部書類の省略が認められます。
- 過去2年間継続して特定技能外国人を受入れている
- 直近1年間に特定技能外国人の行方不明が発生していない
- 直近1年間に出入国在留管理局から指導勧告書を受けていない
- 直近3年間に改善命令を受けていない
- 届出を怠ったことがない
オンライン申請の活用
出入国在留管理庁の「在留申請オンラインシステム」を使えば24時間365日申請が可能です。
メリット:
- 窓口に行く必要がない
- 許可後の在留カードを電子交付で受け取れる(海外への郵送コスト不要)
- 申請状況がオンラインで確認できる
利用条件:
- 所属機関の職員が申請取次を行う場合は「申請等取次者」の承認が必要
- 行政書士に依頼する場合はオンライン申請も可能
行政書士・登録支援機関の活用
初めての申請や書類準備に不安がある場合は、専門家への委託が現実的です。
行政書士
- 在留資格申請の専門家
- 書類作成・申請取次まで対応
- 費用の目安:5〜15万円(件数・複雑度による)
登録支援機関
- 特定技能外国人の支援計画の実施を委託できる
- 申請書類作成の補助を行う機関もある
- 支援計画の全部委託:月額2〜5万円程度
J-GLOWでは、貴社の状況に合った行政書士・登録支援機関をご紹介しています。
審査中の在留資格について
在留資格変更申請は、現在の在留期間が満了する前に行うことが原則です。期限内に申請した後も審査が続く場合の特例期間と、書類準備などに時間を要する場合の「特定活動(6月・就労可)」は扱いが異なります。
特定技能1号・2号への移行準備として特定活動を使える場合もありますが、対象要件や提出書類、就労可否は個別事情で変わります。在留期限が近い場合は、早めに入管または行政書士へ確認してください。
審査期間の目安は、出入国在留管理庁が公表している標準処理期間で1〜2ヶ月です(混雑期は2〜3ヶ月以上かかる場合もあります)。書類不備があると再提出が必要になり、さらに時間がかかります。



