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出入国在留管理庁と文化庁が共同で策定した「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」では、難しい言葉を言い換えて相手に配慮した、わかりやすい日本語と定義されています。
複数の調査によると、外国人を雇用する企業が感じる課題の第1位は「日本語能力等のためにコミュニケーションが取りにくい」という点で一致しています(厚生労働省の外国人雇用に関する調査等より)。しかしこの数字は、外国人の日本語力だけの問題ではありません。日本人側の話し方の問題でもあるのです。
外国人留学生を対象にした調査では、「日本で働いて不満に思ったこと」の第2位が「日本語ネイティブでないことへの配慮不足(早口、難しい言葉を使われる)」でした。
伝わらない例: 「ここをガンガン叩いて、サッと引き抜いてください」 やさしい日本語: 「ここを強く叩いて、素早く引き抜いてください」
オノマトペ(擬音語・擬態語)は外国人には難しい表現です。「ふわふわ」「どんどん」「ガシャン」は使わず、具体的な動作や数字に言い換えてください。
伝わらない例: 「こちらの書類をご確認いただけますでしょうか」 やさしい日本語: 「この書類を見てください」
敬語・謙譲語は日本語上級者でも難しい表現です。丁寧語(〜です、〜ます)で十分です。
伝わらない例: 「機械が止まったら上司に報告して、その後マニュアルの4ページを見て、部品を確認してから再起動してください」 やさしい日本語:
1文に1情報が基本です。番号をつけると伝わりやすくなります。
伝わらない例: 「ちょっとそれはどうかな…」(禁止の意味) やさしい日本語: 「それはしないでください」
日本語特有の婉曲表現は外国人には伝わりません。禁止・指示・お願いははっきり言葉にしてください。
伝わらない例: 「このクレームをアサインしてコミットしてください」 やさしい日本語: 「このお客様の問題を担当して、解決してください」
英語起源の外来語でも、日本語特有の意味に変わっているカタカナ語は通じないことがあります。
伝わらない例: 「この資料を読んでおいてください」 やさしい日本語: 「今日中にこの資料を読んでください」
「〜ておく」「〜てみる」「〜てしまう」は日本語学習者が苦手とする表現です。
伝わらない例: 「適当にやっておいて」 やさしい日本語: 「この方法でやってください。わからないことがあれば私に聞いてください」
「適当に」は日本人には「いい具合に」の意味で使いますが、文字通り「どうでもいい」と受け取られる場合があります。
話す前に次の5点を確認してください:
「わかりましたか?」ではなく、次のように聞いてください:
答えられれば理解しています。答えられなければ再説明のサインです。
やさしい日本語は、外国人だけに有効なわけではありません。新入社員、アルバイト、高齢の従業員、忙しい中で指示を受ける全ての人に伝わりやすくなります。
現場の指示命令者が「やさしい日本語」を使えるようになることは、外国人材の受け入れを超えた、職場全体のコミュニケーション改善につながります。
> ⚠️ 本記事の情報は2026年2月時点のものです。