📑 在留資格・法律
家族を日本に呼ぶ — 家族滞在ビザのきほん
配偶者や子と一緒に暮らす。呼べる人・呼べない場合・働けるか
📖 8分で読める📅 2026-09-17
「妻と子どもを、日本に呼べるのだろうか」——単身赴任のような生活に、限界を感じていました。
ネパール・ビラトナガル出身のディペシュさん(32歳)は、日本でITエンジニアとして3年働いてきました。技術・人文知識・国際業務の在留資格です。仕事は順調でしたが、母国に残してきた妻と幼い息子に会えるのは年に一度だけ。ビデオ通話の向こうで息子が大きくなっていくのを見るたび、胸が痛みました。
「家族を呼びたい。でも、外国人が家族を日本に呼ぶなんて、できるのだろうか」——ディペシュさんは、制度をまったく知りませんでした。手続きが複雑で、お金もかかり、許可されないのではないか。そんな不安から、なかなか一歩を踏み出せずにいました。
ある日、会社の先輩(同じく家族を呼んだ外国人)に相談すると、こう言われました。「『家族滞在』というビザがあるよ。技人国なら、奥さんと子どもを呼べる。俺も去年、家族を呼んだんだ。」
ディペシュさんは知りませんでした。一定の在留資格があれば、配偶者と子を日本に呼んで一緒に暮らせる制度があることを。
家族を日本に呼ぶ「家族滞在」ビザ。誰が呼べるのか、呼んだ家族は働けるのか、手続きはどうするのか——よくある疑問をFAQ形式でまとめました。
「家族滞在」は、日本で働く・学ぶ外国人が、母国の家族を呼んで一緒に暮らすための在留資格です。ただし「誰でも・誰でも呼べる」わけではありません。条件を順番に確認しましょう。
❓ よくある質問
A.呼べるのは「配偶者(夫または妻)」と「子」です。法律上、家族滞在の対象は配偶者と子に限られており、自分の親や兄弟姉妹は原則として呼べません。これは、家族滞在が「日本で活動する外国人に扶養される家族」のための在留資格だからです。子については、明確な年齢の条文はありませんが、「あなたに扶養されている実体」があることが見られます(成人して独立している子は、扶養の実体が問われます)。
A.在留資格によります。家族を呼べる(家族滞在の対象になる)のは、技術・人文知識・国際業務、特定技能2号、経営・管理、高度専門職、研究、教育、技能、留学など。一方、注意が必要なのは——特定技能1号と技能実習は、家族滞在の対象在留資格に含まれていません。つまり、特定技能1号や技能実習で在留している人は、原則として家族を日本に呼べません。特定技能は2号に移行すれば呼べるようになります。
A.家族滞在で来日した家族は、原則として就労できません。ただし、「資格外活動許可」を取得すれば、週28時間以内のアルバイトなどが可能になります。フルタイム(週28時間超)で働くことはできません。許可を取らずに働くと「不法就労」になり、本人だけでなく雇った会社も罰せられるので、必ず先に資格外活動許可を取ってください(申請は無料で、在留カードの裏面などに記載されます)。
A.「扶養できる十分な収入があるか」と「家族関係が本物か」の2点です。あなたに、家族を養えるだけの安定した収入・資産があることが見られます(在職証明書や、住民税の課税証明書・納税証明書で確認されます)。また、婚姻や親子関係が実体のあるものかを、戸籍・婚姻証明書・出生証明書などで確認されます。税金や保険料をきちんと納めていることも、安定性の評価につながります。
Q.海外にいる家族を呼ぶ手続きは、どんな流れですか?
A.大きく4ステップです。①日本にいるあなたが、出入国在留管理庁に「在留資格認定証明書(COE)」の交付を申請する、②COEが交付されたら、それを母国の家族に送る、③家族が母国の日本大使館・領事館で、COEを使ってビザ(査証)を申請する、④ビザが出たら来日し、空港で在留カードを受け取る。①の入管手続きはあなたが日本で進め、③のビザ申請は家族が母国で行います。審査には通常1〜3ヶ月かかります。
A.主に:①在留資格認定証明書交付申請書、②写真、③家族関係を証明する書類(戸籍謄本・婚姻証明書・出生証明書など。外国語のものは日本語訳を添付)、④あなたの収入を証明する書類(在職証明書、住民税の課税証明書・納税証明書)、⑤あなたの在留カードのコピー。家族関係の証明書類は国によって様式が異なるため、母国で正式なものを取り寄せておきましょう。
Q.「家族滞在」と「日本人の配偶者」は違うのですか?
A.違います。「家族滞在」は、就労や留学で在留する外国人の家族(配偶者・子)のためのもので、就労に制限があります(資格外活動許可で週28時間まで)。一方、「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」は、日本人や永住者の家族のための在留資格で、就労に制限がありません(フルタイムで自由に働けます)。あなたの状況に合う在留資格を、入管や専門家に確認するとよいでしょう。
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