転籍制限期間(1〜2年)の分野別一覧表

公開 2026年6月

転籍制限期間(1〜2年)の分野別一覧表

育成就労制度では、外国人労働者の「本人の意思による転籍」が認められますが、入国直後から無条件に転籍できるわけではありません。分野ごとに1年または2年の転籍制限期間が設けられています。監理支援機関の実務担当者と受入れ企業向けに、各分野の転籍制限期間を一覧表にまとめ、説明時に押さえておきたい実務ポイントを整理する。

転籍制限期間の仕組み

分野別運用方針(法第7条の2)では、本人の意思による転籍(育成就労実施者の変更)に1年以上2年以下の範囲内で制限期間を設けることが定められています。この制限期間の趣旨は、育成の実効性確保と、受入れ企業の育成コスト(渡航費、住居整備費、研修費等)への配慮の2点です。

分野によって技能習得に要する期間やコスト構造が異なることから、分野ごとに1年または2年の期間が設定されています。なお、1年を超える転籍制限期間の分野でも、育成就労実施者(受入れ企業)の判断で1年に短縮することが可能です。また、1年を超える制限期間を設定する場合は、待遇の向上(昇給等)が義務付けられます

【一覧表】17分野の転籍制限期間

以下は、2026年2月時点の情報に基づく一覧表です。

※ 分野別運用方針の見直し等により変更される可能性があります。最新情報は出入国在留管理庁の公式発表をご確認ください。

No.分野転籍制限期間備考
1宿泊1年
2物流倉庫1年
3林業1年
4リネンサプライ1年
5飲食料品製造業1年
6農業1年季節性を考慮した派遣形態の運用あり
7漁業1年季節性を考慮した派遣形態の運用あり
8外食業1年
9ビルクリーニング1年
10廃棄物処理(資源循環)1年
11木材産業1年
12鉄道1年
13建設2年企業判断で1年への短縮可能(要:待遇向上義務)
14介護2年企業判断で1年への短縮可能(要:待遇向上義務)
15自動車整備2年企業判断で1年への短縮可能(要:待遇向上義務)
16工業製品製造業2年企業判断で1年への短縮可能(要:待遇向上義務)
17造船・舶用工業2年企業判断で1年への短縮可能(要:待遇向上義務)

分野によって転籍制限期間が異なります。12分野が1年・5分野が2年(2026年1月23日閣議決定により確定)。なお、航空・自動車運送業は育成就労17分野の対象外です。

監理支援機関の皆さまへ: 加盟企業への説明時には、該当分野の転籍制限期間を正確にお伝えください。1年を超える制限期間の分野では待遇向上義務が生じること、企業判断で1年に短縮できることも併せてご案内ください。

転籍制限期間中の権利と義務

転籍制限期間中でも、法第19条に基づき、やむを得ない事情(倒産・法令違反・ハラスメント等)がある場合は転籍が認められます。制限期間は「本人の意思による転籍」のみを制限するものであり、企業側に問題がある場合の転籍まで制限するものではありません。

企業には、育成就労計画に基づく育成の実施、労働関係法令の遵守、適正な賃金の支払い(法第9条の認定基準)、安全衛生の確保等の義務が課されています。

転籍制限期間経過後の手続き

法第9条の2に定める認定基準(分野別運用方針で定める技能試験及び日本語能力試験の合格等)を満たした外国人が転籍を希望した場合の手続きは以下のとおりです。

  1. 転籍の申出(法第8条の2に基づく育成就労実施者の変更の希望の申出)
  2. 転籍先のマッチング(外国人育成就労機構等の活用)
  3. 新たな育成就労計画の認定申請(法第9条)
  4. 在留資格関連の届出
  5. 現受入れ企業からの届出(法第19条)

監理支援機関は、上記5ステップの手続きフローをあらかじめ整備し、企業への案内体制を組んでおく。


※本記事は2026年2月時点の公開情報に基づいて作成しています。育成就労制度は2027年4月1日に施行されます。最新の情報は出入国在留管理庁の公式発表をご確認ください。

次のステップ

求人を無料で掲載するか、育成就労の準備状況をチェックリストで確認しましょう。

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