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「外国人から転籍したいと言われた――どうすればいいのか」。育成就労制度では、一定の要件を満たした外国人労働者が自らの意思で転籍(育成就労実施者の変更)を行える仕組みが導入されます。これまで技能実習制度のもとで受入れを行ってきた企業にとっては、初めて直面する事態かもしれません。
本記事では、転籍の申し出を受けた際に企業側がやるべきことを5つのステップに分けて整理しました。
外国人から「転籍したい」と申し出があった場合、最初に確認すべきはその理由です。転籍には、企業側に問題がある場合の「やむを得ない事情による転籍」と、本人がキャリアアップ等を理由に希望する「本人の意思による転籍」の2つのパターンがあります。いずれも企業が一方的に拒否できるものではありません。まずは冷静に理由を把握してください。
本人の意思による転籍の場合、法第9条の2に基づく認定基準を満たす必要があります。確認すべきポイントは以下の3点です。
これらを満たしていない場合、本人の意思による転籍は認められません。ただし、やむを得ない事情による転籍はこれらの要件に関わらず認められる場合がある。要件未充足だからと門前払いせず、まず理由がどちらのパターンかを見極める。
転籍の申し出を受けたら、速やかに監理支援機関に連絡してください。法第19条に基づき、育成就労の実施が困難になった場合の届出義務が定められています。
監理支援機関は、転籍先企業のマッチング支援や行政手続きのサポート、外国人本人への相談対応を行います。「監理団体に任せていたから自分では分からない」という社長さんも多い。転籍はまさに監理支援機関を頼る場面で、自社だけで抱え込まないほうがよい。
転籍が進む場合、企業側には以下の手続きが発生します。
具体的な届出書類や提出期限は監理支援機関に確認されることをお勧めします。
受入れ時の初期費用(渡航費、講習費、健康診断費用等)について、転籍先企業との間で費用按分が行われる仕組みが設けられています。受入れ企業が「費用が丸損になる」不公平を軽減するための措置です。精算は監理支援機関が仲介して調整を行います。渡航費や講習費の領収書・支出記録は、按分の根拠になるため受入れ当初から残しておく。
なお、この費用按分は企業間で行われるものであり、外国人本人に費用負担を求めることは認められません。
法第46条から第48条で禁止行為が定められており、違反には罰則があります。
転籍の申し出は企業への評価でもある。引き留めに走らず、要件確認と届出を順に片づければ、罰則リスクを避けながら手続きは完了する。
※本記事は2026年2月時点の公開情報に基づいて作成しています。育成就労制度は2027年4月1日に施行されます。最新情報は出入国在留管理庁の公式発表をご確認ください。