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育成就労法の成立により、技能実習制度は廃止され、監理団体は「監理支援機関」として新たな許可を取得しなければ事業を継続できなくなります。旧制度の監理団体の許可を持っていても、監理支援機関の許可は自動では引き継がれない。本記事は監理団体の事務局担当者に向けて、許可基準の変更点、経過措置期間中の並行管理、移行チェックリスト、移行が困難な場合の選択肢までを整理する。加盟企業への説明資料にもそのまま使える構成にした。
2024年6月に「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」(育成就労法)が成立し、技能実習法は廃止されることが決まりました。施行日は2027年4月1日(令和9年4月1日)と確定しています。
移行対応の全体像を整理すると、以下のようになります。
施行日(2027年4月1日)から逆算して準備を組む。許可申請の準備には体制整備の時間がかかるため、現状把握は今すぐ着手したい。
法第23条から法第26条では、監理支援機関の許可・基準・欠格事由について規定されています。ここで重要なのは、旧制度の監理団体の許可を受けていても、監理支援機関としての許可が自動的に付与されるわけではないという点です。新たに許可申請を行い、新制度の基準を満たしていることの審査を受ける必要があります。
新たに求められる主な許可基準のポイントは、以下のとおりです。
育成就労制度では、監理支援機関に対する外部監査がより厳格化されています。外部監査人の独立性や監査の実効性について、より高い水準が求められます。
監理支援機関の財産的基礎の安定性を確保するため、財務要件が強化されています。
監理支援機関が適切に監理支援業務を遂行できるよう、育成就労実施者の数に対する常勤役職員の数や、相談応需体制の充実が求められます。
法第26条では、欠格事由が定められています。過去に許可の取消しを受けた場合や、役員に一定の前科がある場合など、許可を受けられないケースが規定されています。旧制度下で行政処分を受けた経歴がある場合は、特に注意が必要です。
これらの基準を満たせるかどうか、早い段階で自団体の現状を点検しておく。点検の遅れがそのまま申請の遅れに直結する。
改正法附則において、制度移行に伴う経過措置が設けられています。主な経過措置は以下のとおりです。
これにより、施行後の一定期間は、技能実習生と育成就労外国人が組織内に並存する状態が生じることになります。この並行管理にあたっては、以下の点に注意が必要です。
技能実習生に関する届出は旧制度の規定に基づき、育成就労外国人に関する届出は新制度の規定に基づいて行うことになります。届出先や届出期限、届出様式が異なる可能性があるため、管理台帳の整備や事務フローの見直しが求められます。
育成就労外国人については転籍の仕組みが導入されますが、経過措置中の技能実習生には従前の転籍制限が維持されます。両者の取り扱いを混同すると受入れ企業を巻き込んだトラブルになりかねない。企業への説明では、どちらの制度の対象者かを明示する。
移行に向けて点検すべき事項を一覧にまとめました。自団体の状況に照らしてご確認ください。
新制度の許可基準を満たすことが困難な場合でも、いくつかの選択肢が考えられます。
受入れ企業への事前通知と他の監理支援機関への引継ぎ支援、経過措置期間中の技能実習生に対する管理業務の完了が必要です。
単独では許可基準を満たせない場合でも、近隣の同業機関と統合・合併することで基準を充足できる場合があります。
いずれの選択肢を取る場合でも、加盟企業との丁寧なコミュニケーションが欠かせません。具体的な引継ぎスケジュールと対応策を示すことが信頼関係の維持につながります。
育成就労制度への移行は監理団体にとって大きな転換点だが、許可は申請して初めて得られる。改正法附則第5条により施行日前の許可申請ができるため、待つ理由はない。まず自団体が法第25条の基準を満たせるかを点検し、不足する要件から潰していく。
※本記事は2026年2月時点の公開情報に基づいて作成しています。最新情報は出入国在留管理庁の公式発表をご確認ください。